SSブログ

創作童話 『ごめんなさい』 絵本大賞落選作(笑)



創作童話

『ごめんなさい』

きらきら太陽がさわやかに香る朝

お花畑には色とりどりのきれいな

お花が咲き誇っています



絵本.jpg

するとピンク色の花びらの中から

ひょこっと顔出したのは

かわいい妖精さん

絵本 (2).jpg

「うふふっ きょうも気持ちのいい天気だわ」

そうつぶやくと

ひょこ、ひょこっとオレンジ色やあか色

むらさき色の花の中からたくさんの

妖精たちが飛び出しました

そうです、お花にはいちりんいちりん

妖精が宿っているのです

人間には見えないけれど

お花にもいのちがあるのです

「本当!あたたかい太陽のひかり」

「きもちがいいわ~」

みんな笑顔で楽しそうです

絵本 (3).jpg

妖精たちは自分の花から遠くに

離れることはできないけれど

やってきたチョウチョやトンボ

てんとう虫さんたちと楽しくあそびます

いつものように遊んでいると

きゅうにチョウチョやトンボ

てんとう虫さんたちが

飛んでにげていきました


「キャーッ」

「またきたわ!」

「人間のこども!」

妖精たちはおびえています

おとこの子がお花畑に近づくと

ガシっと一本のお花をつかんで

ひきちぎっていきました

絵本 (4).jpg


「うぇーん、うぇーん」

妖精たちは泣いています

「まただわ まただわ」

「きのうも おとといも、そのまたまえも・・・」

「まいにち まいにち私たちをちぎっていくの・・」


妖精たちは知っています

チョウチョやトンボ

てんとう虫さんたちから聞いています

あの子は《さとし》ってなまえの子で

いじわるで らんぼう者だって

公園ではブランコやすべり台もゆずってくれないし

この前はかいだんのところできゅうに

おんなの子のスカートをひっぱって

ケガさせたんだって

絵本 (5).jpg

「そんな子だからきっと私たちにも

まいにちイジワルするんだわ」

「ひどいわ・・」

妖精たちはみんな悲しそうです

そして次の日も

そのまた次の日も

さとしくんはお花畑にきて

お花をいちりん

またいちりんとちぎっていきました

だんだんとお花畑も花のかずがへってゆき

とうとう

さいごのいちりんになってしまいました

絵本 (6).jpg

さいごの朝をむかえた妖精さんの

そばにはさびしそうにチョウチョとトンボと

てんとう虫さんがいます


そしてとうとうむこうから

さとしくんがやってきました

さいごのいちりんの前までやってくると

立ち止まったままうごきません

すると

ガクンっとひざをつき

あたまを下しました

ふるえる両手のこぶしの上に

ぽたん・・
   ぽたん・・

なみだがこぼれてきました

妖精はすこしおどろき

そっと耳をかたむけました

絵本 (8).jpg

そしてさとしくんのくちから

「ごめっ・・なさい」

おおつぶのなみだとともに

そう聞こえてきました


さいごのいちりんの花をちぎって

さとしくんは何もなくなった

お花畑をあとにしました

そこにはお花も、妖精も

チョウチョもトンボもてんとう虫も

もうなにもいません


さとしくんの手の中でお花がゆれます

妖精さんはふしぎそうについていきます

そうして行きついたのは

いっけんのお家

さとしくんからドキドキと

こどうが聞こえてきました

ふるえる手で

[ピンポーン]

ガチャっと出てきた

やさしそうなおばさん

「あら、さとしくん」

「あ、あの これ」

すっと手にもつお花をおばさんにさしだしました

おばさんはそれをみてニッコリ

「さとしくん いつもありがとう

みさきはもうだいじょうだから

それはさとしくんがもっていって」

「み、みさきちゃん よくなりましたか?」

さとしくんはなみだめで聞きました

おばさんはまたニッコリ

としてさとしくんは妖精さんをかかえて

おうちに入りました

そこに入った妖精さんはびっくり!

家の中はかびんにはいったお花でいっぱい

なかまの妖精たちが家の中で

楽しそうにわらっています

そこには小さなおんなの子がすわっていました

さとしくんはおんなの子の前にいくと

すっと手にしていたお花をさしだし

小さなこえで「・・・なさい」

おんなの子は「え?」

ききかえすと

こんどはうつむいていた顔を上げ

おおきな声で

「ごめんなさい!」

といいました

おんなの子は ぷっと笑って

「はい」とへんじをしました

それをみて さとしくんはまた

なみだが出てきました

でもこんどは うれしそうにわらっています


さいごのいちりんのお花も

かびんに入れられると

ほかの妖精から さとしくんが今まで

花をちぎっていた りゆうが聞かされました

それは あのいじわるなさとしくんが

おんなの子をケガさせたという話しです

さとしくんはわざとじゃなく

かいだんをのぼっているとき

上をあるいていた みさきちゃんが

ハンカチをおとしたので おしえるため

とっさにスカートをひっぱってしまい

みさきちゃんが かいだんから落ちて

足をこっせつしてしまった

という話しでした

わざとではなかったけれど

これまで さんざん みんなに

いじわるしてたから

みんなからはわざとやったと 

ごかいされたようです

でもさとしくんは みさきちゃんに

ケガをさせてしまったことを

とても はんせいしていて

まいにち まいにち

みさきちゃんのすきなお花を

いちりん家にもって行って

こころの中でごめんなさいって

あやまってたんだって

そして、きょうはじめて

本人にちゃんとあやまれたみたいだよ


それを聞いた最後の妖精さんは

とても うれしい気持ちになりました


ときがながれ

あのお花畑には 

また たくさんの色とりどりの

お花が咲き誇っていました

そうです あのさとしくんは

ちゃんと なにもなくなったお花畑に行って

たくさんのタネをまいたのです

ちゃんと「ごめんなさい」を言えたから

きょうもみんな 笑顔でしあわせです

絵本 (7).jpg


      ✿~完~✿


もしもさいごまで読んでくれた方がいましたら

こんな駄作を読ませてしまってごめんなさい[たらーっ(汗)]

文芸社の絵本大賞でみごと

落選したものです(オハズカシー)

賞金に目がくらみ

ぱぱっと絵本ストーリーを作成

絵は苦手なので

応募したのはストーリー部門(絵なし)

ブログにはヘタっぴな絵を一応頑張って書いてみましたw

せっかくなので、世に出してあげようと

こちらで公開です[かわいい]

創作童話はこどもと一緒に寝るとき

即興でよく考えます[わーい(嬉しい顔)]

だからまたいつか、賞金狙いで応募しようかなぁーって

世の中そんなに甘くはないがw

それでは本日もありがとです[揺れるハート]



ランキング参加中です!応援ポチぜひぜひお願い致します!

2016-07-29 | 共通テーマ:育児 | nice!(73) | コメント(10) | 編集

nice! 73

コメント 10

Rinko

優しいストーリーですね~(*^^*)
それにしても、ユメクレアさん、絵がお上手!!すごい!!
絵もちゃんと入れると本格的になるんじゃないですか?^^
諦めずに応募していってください!
by Rinko (2016-07-29 08:38) 

ニッキー

そんなつもりじゃなかったのに怪我をさせてしまったさとしくん、ちゃんと「ごめんなさい」が言えたんですねぇ^^
花畑もまた元通りに花一杯にしてくれたし・・・
主人公も、読んだ人も皆ほっこり笑顔になれるとっても素敵な話をありがとうございます(^O^)
by ニッキー (2016-07-29 14:18) 

yakkun

コメントするの初めてなんでドキドキですが・・・
世の中の出来事は同じ事象でも『それぞれの人が持っている前提、もしくは思い込み』で景色が全く変わるんですよね。優しい人だと思っていたら薄情だったり、怖い人だと思っていたら優しかったり・・・。
出来るだけその人の前提(考え)を360°近くで持てれば相手の行動や気持ちを分かってあげられるよね。
そこが難しいんですよ。そこを題材にするのは童話作家として素晴らしいと思います。
そして広く前提を考えられるようになると既知の話も変わってきますね。
例えば『兎と亀』も亀は勝ちたい一心で起こさないのはずるいし人(?)としてアンフェアですよね。兎を起こした亀は負けるもしくは起こしてもらった兎は亀と同時にゴールする話にすると違った景色や伝えたい想いが出るんじゃないでしょうか。
取り留めなく妄想的なコメントですみません。
でも(つたない経験値から)会社や社会で起こっている問題のほとんどは前提の不理解だと思えてならないんです。
by yakkun (2016-07-29 22:22) 

ユメクレア

Rinkoさんへ
読んでくれてありがとぉ(●^o^●)
絵は小学生みたいで、オハズカシーです。
挿絵があるほうがいいかなと思いましたが
想い通りに書くことは出来ず。
これから練習していつかまた落選第二弾の
報告のときご披露しますねw
by ユメクレア (2016-07-29 23:53) 

ユメクレア

ニッキーさまへ
読んでくれたんですねぇー♪
ほっこりできましたか\(^o^)/ワーイ
落選作だけど、こうして誰かに読んで
もらえたので幸せです~♥
ありがとぉ♪
by ユメクレア (2016-07-29 23:59) 

ユメクレア

yakkunさまへ
はじめてのコメント嬉しいです!
読んで頂き感謝です(#^.^#)
『兎と亀』たしかにそうですね。
油断していると、亀にも追い抜かれて
しまうぞ。という教訓なのだろうけど
亀が兎を起こしてあげて一緒に
ゴールすれば平和的解決で
また意味合いも変わってきますね。
そういう『兎と亀』あってもいいですね!
人の心はわからないもので
中には誤解により関係が壊れてしまう
こともありますね。
私も誤解をされないように、相手の気持ち
を考えた行動をとるように生きて行こうと思います✿
それと、童話作家ではないです^m^
いつかなれるかなw

by ユメクレア (2016-07-30 00:23) 

ふわふわ

素敵なお話ですね。読み入ってしまいました。
寝る前に即興でも聞かせているなんて、幸せなお子様ですね。私は直ぐに笑いに変えてしまうので、たまには、心に響くお話し聞かせるようにしてみます。
by ふわふわ (2016-07-30 09:10) 

ユメクレア

ふわふわさんへ
笑いのあるお話し、お子様も楽しいでしょうね!
寝かせるためにテキトーに話してますが
1話終わってもまだ寝てないとき困ります(^_^;)
しかも、即興童話は話したら忘れるパターンなので
話す度内容が変化する不思議な童話になってしまいますw
by ユメクレア (2016-07-30 09:56) 

裕々

心やさしいお話ですね。こんな話を聞いて育つ子はきっと思いやりのできる人になるでしょうね。
絵も上手じゃないですか。素質あります。
デッサン力があって線がきれいだから、少し色に慣れたらいい絵が描けますよ。
by 裕々 (2016-07-30 20:50) 

ユメクレア

裕々さまへ
わぁ~うれしいなぁー\(^o^)/♪
小学4年生並みと思ってますが
素質あるかしらw
しかし、想像しているような
絵本の絵が描けなくて
もっと表現できる絵がかけたら
絵本がもっと書きたくなるかな✿
少しづつ練習してみます♥
by ユメクレア (2016-07-31 00:41) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Copyright © CLEAの日常‐韓ドラ大好き子育てママ All Rights Reserved.
当サイトのテキストや画像等すべての転載転用・商用販売を固く禁じます

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。